レイラ・エリソンは普通(?)の大学生だった。
レッドフォールの街が闇と混沌に飲み込まれ、すべてを奪われるまでは。
彼女にいったい何が。
※ 以下、ゲーム『Redfall』の序盤のストーリーネタバレを含みます。
彼女の名前はレイラ・エリソン。
学費のための借金を返す苦学生だった彼女は、とある治験バイトの事故で超能力を手に入れてしまう。それはそれとして今回はヤバい吸血鬼たちからレッドフォールの街を取り返そうってわけ。だってレッドフォールの街が無くなったら大学卒業できなくなっちゃうんだもん。っていうお話。
なんやかんや皆でレッドフォール脱出を試みるのですが、ヤバい吸血鬼の親玉に見つかってしまうところからゲームは始まります。
吸血鬼の親玉? ブラックサン。
生きたければお前の利用価値を証明して見せろ。ということか。
操作可能になって最初に目に飛び込んでくる景色がこれ。
理解できるまで上下左右の感覚がわからなくて、船が横転してるのかと錯覚するほど。でも左にも右にも海があるし、遠くに見える建物の向きは普通だ。というかプレイヤーは床に立っている。
え、海が割れてるってこと?!
ずっと見てても左側の津波は崩れることなく、表面だけが穏やかに揺れている。「私のもとへ来い」と言い去っていったラスボスっぽい吸血鬼『ブラックサン』の吸血鬼パワーのヤバさが窺い知れる。
というわけで、大学卒業を目指してフェリー内部から脱出開始!!
って「大学卒業しなくちゃね!」とか言ってるけど、そもそもフェリーで島から逃げ出そうとして巻き込まれたんじゃなかったのか。
ライトのON/OFFを切り替えるタイプのゲーム。
部分的にしか明るくできないシステムってだけで一気に怖さが込み上げてくる。
ビックリ系のホラーは苦手なんだよな~と慎重に進んでいくと、行く先々に元脱走者たちの亡骸がころがっています。
これ吸血鬼いるでしょ。
これだけの人数ちゅーちゅーして死体に変えたチュートリアル吸血鬼がいるでしょ。どこか探索のために開けたドアの中から飛び出して襲いかかってくるやつでしょ。知ってるんだ。ゾンビが出てくるゲームでもだいたい最初の一匹目の敵はビックリ系のギミックなんだからね。そうして挨拶代わりに驚かせてきて吸血鬼の倒し方のチュートリアルが入ってから本格的な探索になるんでしょうよ。わかってたら怖くないから。わかってるから。絶対怖くないから。
最初の武器を発見。
「まずは物資を集めよう」のミッションに従って船内を探索していたらありました。
これで吸血鬼と戦えってことだな。残念ながら銀の弾丸ではなく普通のハンドガン弾薬しかないみたいですが。
パンチで冷蔵庫のガラスを割る!
武器のほか回復アイテムだと思われるお菓子とかミネラルウォーターも散乱していて、いつ飛び出してくるかも知れない吸血鬼のことも忘れて拾いまくっていたんですけど、冷蔵庫の中にあるジュースが取れなかったんですよね。
コンビニの冷蔵庫みたいなガラス戸のなかにジュースが並んでいてせっかくだからこれも全部欲しいなーと思いながら『開ける』コマンドが出ないかウロウロしていましたが、試しにパンチしたら簡単にガラスが割れました。なんでも試してみるもんですね。
「脱出うまくいかなかったな」
卒業したいのか脱出したいのかどっちなんだ。
お菓子とジュースを拾いながら歩いていると一旦外に出られました。すごい光景。
非常ボタンのガラスカバーをパンチで割って、フェリーから脱出だ。
太陽が何かに蝕まれています。
冒頭の吸血鬼の女王『ブラックサン』の力で黒い太陽に変えられてしまったのでしょうか。というかフェリーの中で吸血鬼出てこなかったな。吸血鬼どころか戦闘チュートリアルも無ければビックリ系ギミックもありませんでしたね。そういうゲームじゃないのかな。
かつて海底だった干潟のような泥の道を進んでいくとすぐに人の声が聞こえてきました。拡声器で呼びかけるその声は転覆した船にいる遭難者を助けようという優しいものではなく、明らかに敵意を向けられていることがわかります。
なるほど見えてきましたよ。
ホローマンってのが吸血鬼の総称なのか固有個体名なのかわかりませんが、そのホローマンに生贄を差し出せば生かしておいてもらえる。そういう契約を結んだ人間たちがいるようです。
エイムカーソルを合わせると『ホローマンのカルティスト』と名前が表示され、フェリーを包囲しているのがホローマンに従うコウモリのような奴らだということを教えてくれます。
ところでこれ、ホローマンに差し出すための生贄が尽きてしまったら次はどうするつもりなんだろう。
この干潟の泥道ステージはステルスアクションのチュートリアル。
しゃがんで歩けば足音が小さくなって気付かれないぞ、というメッセージに従ってカルティストの視界に入らないようにしゃがみ状態で岩陰を進みます。
新しくゲームを始めるとき一番緊張するのがここ。
どれくらいの距離で見つかるのか、どれくらいの音を立てたら警戒されるのか、ステルスの重要度はどれくらいのウェイトを持っているのか。この肌感覚が掴めるまでは必要以上に慎重に進んでしまいます。
制作サイドの想定通りに遊びたい人間なので、「絶対に見つからずに通り抜けてやるぞ~」の気持ちで挑みます。
一応フェリーの中でハンドガン弾薬がそれなりに手に入るので、全員倒しながら進むって遊び方もできるかもしれませんね。
途中、通路を塞ぐ木の板をパンチで砕いて進みます。
ここから少し進むと、ようやく目的地の消防署が見えてきました。
近付いていくとカルティスト達が消防署の中に向かって「居るのはわかっているぞ!出てこい!」と叫んでいるのが聞こえてきます。まだ普通の人たち生き残ってるんだ。
立て籠もっている人たちを助けるための侵入方法が3つ提示されました。
戦うための武器もあるし、ピッキングツールもフェリーの探索で見つけてあります。まあでもせっかくですから屋根の上から侵入しましょう。せっかくですからね。
侵入ルートを探しますが、敷地の入り口付近には当然ながら見張りが巡回しています。
ぱっと見て屋根に登るルートも見当たらないし、少しでも敵の視界に入ると「誰だ?!」って言われるし。無理やり侵入して行き止まりだったら嫌なのでもう少し敷地外を散策。
これ葉っぱで見えにくいけど、黄色い『?』マークが出ていて敵に警戒されています。
ここだけツタで覆われてるから身を隠すために使えるのかと思ったのに、これで見つかるのはずるいでしょ。
消防署の敷地外をぐるっと回りこんで。
しゃがんで通れば入れそうな、おあつらえ向きの道を発見。
ちょうどいい高さのゴミ箱、ゴミ収集車、ちょうどいい高さにある配管。これだな。
登って。
さらに登ります。
一番上まで登ると、ステルスゲーム恒例の『なぜか開いている天窓』がありました。
カルティストは二人。あの白い扉の中に『まともな人間の』生存者が立て籠もっているようです。
一人目は落ち着いてヘッドショット。
二人目。一発で仕留められず、拡声器を取り出そうとしています。
もうちょっとで仲間を呼ばれるところだったのかも。
序盤のピストルなのでサイレンサーも無くて景気のいい音が鳴り響きましたが、建物の周辺を巡回しているカルティスト達は「どこだ~?出てこ~い?」と言いながら警戒マークを出すだけで建物内を探しに来たりはしませんでした。ステルスにそこまで神経割かなくても良さそうかな?
生き残りの人たちに話を聞こうとすると、扉を閉めたまま「吸血鬼を倒して建物の電気を復旧してくれ」とお願いされます。扉開けてくれないの絶対信用されてないじゃん。
チュートリアル:弱らせてから止めを刺す。
とうとう吸血鬼との戦闘チュートリアルです。
まずは杭の付いた武器を探すように指示されるので消防署内を探索します。なんたって銀の弾丸か杭じゃないと吸血鬼に止めを刺せませんからね。
消防署内は薄暗く、いまにも何か出てきそうな雰囲気が出ています。
ひとまず建物の中にカルティストの気配はありませんが、地下には間違いなく吸血鬼がいるはずです。
とりあえず地下1階。
吸血鬼への最後の抵抗に使われたであろうショットガンが落ちています。小さなピストル一丁だと心許ないなと思っていたところだったので、ありがたく使わせてもらいましょう。
(い……いる~!! 血を吸ってる~!!)
突き当りの角を覗き込むと、ジュビジュビ音を立てて血を啜る吸血鬼のシルエットが。
「このホラーゲームっぽい雰囲気苦手だな~」と思いつつ、あの吸血鬼を倒すために必要な『杭の付いた武器』を探しにいきます。
探します。
探します。
探しています。
え、無いけど? 杭の付いた武器、無いけど?
ありません。杭の付いた武器。
なんか勝手に『アサシンクリード』のアサシンブレードみたいな立ち位置の近接武器を手に入れるのかと思って棒状の物を探していましたけど、そもそも『杭の付いた武器』って何よ。何に杭を付けたのか教えといてよ。
モップみたいな棒状の武器の先端に杭が付いてると思って探してましたけど、そもそも近接武器自体落ちてない。無いのかも、近接武器。
これじゃあ吸血鬼に止めを刺せないけどどうすればいいんだ、と建物内を3周くらい探し回りますがやっぱり見つかりません。
ここで、
「こういうのってチュートリアルだから吸血鬼がいるところのすぐ近くで見つかるはずだよなあ」と考えてから、閃きました。
チュートリアルのボス戦ってことは、いままでの総まとめってことだ!
(ゼルダ脳)
ここまでの道のりでやってきたことを思い出します。
そして思い出される、さまざまなパンチ。
なんかこのゲームやけにパンチさせるな、って気になってたんですよね。
最初のジュースも『アイテムを取るためにガラスを割りたくなる仕掛け』だし、非常ボタンや木の板はパンチしなければ進めません。もしかするとこのRedfallというゲーム、近接攻撃のパンチが鍵を握るゲームなのでは?
つまり僕の予想はこうです。
吸血鬼を弱らせると「吸血鬼を弱らせても止めを刺すための杭がない!このままじゃ吸血鬼を倒すことが出来ないよ!」というムービー演出が入ります。
そこで超能力を持っているという設定のレイラ、超能力パワーに目覚めることでその拳に吸血鬼を倒すパワーを宿すことが出来るようになる。
チュートリアルメッセージで「その拳で吸血鬼の心臓を貫け!」と出るので、Rスティックを押し込むことで無事撃破。
銀の弾丸の力を込めた拳、シルバーバレットパンチが炸裂するわけですね。
そして助けた人達から感謝と尊敬を込めて『シルバーバレット』と呼ばれるようになる、と。なるほど。
そうと判ればさっそく戦闘開始だ!
しまった! しっかり狙おうと思って近づきすぎたら見つかった!
うわー!!(25ダメージ)
きたーー!!(25ダメージ)
やだーーー!!!(25ダメージ)
ちょっとずつしかダメージ入ってないーーーー!!!!
弱った!! チャンスだ!!
いまこそシルバーバレットパンチを!!
出ないじゃん!! 止めを刺すコマンド出ないじゃん!!
杭打ち武器ってなんなのーーーー!!!!
パンチを喰らえ!!(6ダメージ)
復活したーー!! ダメだーーーー!!!!
小さいピストルじゃ埒が明かない! ショットガンで!!
うおおーーーー!!!!
……え? 杭?
刺したーーーー!!!!
灰になったーーーー!!!!
無事に倒せてレベルアップしました。
……ていうか、ショットガンが『杭の付いた武器』だったのか。
『杭の付いた武器』、ちゃんとチュートリアルらしく吸血鬼の近くに落ちてたんですね。だったら杭が付いてるよってアナウンスしてほしかったな。
こうしてみると確かに銃剣みたいなアイコンだ。
スプラトゥーンのパラシェルターみたいなアビリティを覚え、リチャージ速度が速まるアップグレードを選択。他のは反射ダメージ増加とかそんなん。
かっこいい!
依頼通りに電源を復旧すると、
生き残ってた人たちが消防署の中を綺麗に復旧するムービーが流れて、
自室っぽい部屋が出来上がりました。
ついさっきまで吸血鬼にやられた人たちの死体があった場所とは思えない出来栄え。
というわけで、この消防署を拠点に吸血鬼との戦いが始まります。
残念ながら銀の弾丸などありませんでしたが、生き残った少ない人数で知恵を絞って強大な吸血鬼軍団に立ち向かっていきましょう。
最初に受けた印象ほどホラーゲーム感は無くて助かりました。見かけの雰囲気は怖いけど、ショットガンとアビリティを使ってドンパチやれば賑やかで大丈夫かも。