FallGuysの何が面白いのか
どうも、ある(@syunsuke_666)です。
いまめちゃめちゃ話題のFallGuys。
めちゃめちゃハマるという程でもないけど、なんだか「あともう1ゲーム」やりたくなっちゃいますよね。
見た目もルールもそんなに目新しいわけじゃないし、ネット上にあるプレイ動画を観てもそこまで激しいバトルが繰り広げられているわけじゃないんですよ。それなのに、ちょっと30分くらいやろうかなって思ってやり始めると気付けば1時間以上経ってたりして。
小一時間も遊べば一通りのコースを遊べちゃうから、僕も遊び始めたときは「すぐ飽きちゃうかもな」って思ってたんですけどね。
特に1ラウンド2ラウンド目って何度も繰り返し遊ぶことになるから障害物競争のルールばっかり遊ぶ羽目になっちゃうんですよ。序盤は人数多いから人数減らすために障害物競争が出やすいんですよね。
だから負けが続くと必然的に同じコースを何度も遊ぶことになっちゃうんですけど、それでも不思議と飽きがこない。
なんでこんなシンプルなゲームがこんなにも面白いんだろうって考えてみると、このFallGuysの操作ってマリオの操作感に通じるところがあるのかなって、そんな風に感じています。
「あともう1ゲーム」の根っこにあるもの
プレイ動画の見た目だけなら『簡単そう』で『つまんなそう』なんですよね。
ただただシンプルにゴールを目指すだけだし、高難易度のギミックも無いし、なんとなく何も考えずにワイワイ遊ぶだけのような見た目だと思いますよ。僕も遊ぶ前はそんな印象でした。まあ無料なら1回くらいやってみようかなって程度。
それでこれ見た目だけなら超簡単そうなんですけど、実際に操作してみると結構難しくて、特にキャラ移動の慣性をコントロールするのが楽しかったりします。
モタモタした操作感とかすぐ転んだり吹っ飛ばされたりする『パーティーゲーム感』が目立つんですけど、FallGuysの「あともう1ゲーム」の根っこにあるのが、この慣性コントロールの気持ち良さなんじゃないかなって。
ヌルヌルすべる床を進むときに障害物が無くなるまでやり過ごしたり、移動する床でついた慣性を意識してジャンプする方向を調整したり、助走の勢いが足りないから先の足場に届かないかもって躊躇したりするんですけど、これって昔遊んだマリオのゲームと同じだなって。
空中で無理やり方向変える方向転換空中ダイブなんかも出来るんですけど、そんな直感的な粗い操作でも意外と生き残れたりして。
この辺の操作の幅というか、「なんとなく行けそう」で本当になんとなく行けちゃうような、キャラの挙動とプレイヤーの感覚がいい感じに一致してるとこがあるんですよね。
マリオの操作感もこんなだった気がする
ここでいうマリオってのはスーパーマリオワールドとかマリオ64辺りのことを思い出しながら書いてるんですけど、みなさん滑る氷床のステージのこととか思い出してみてください。
滑る勢いに任せて突っ切ろうとか、障害物の動きを予測してこのまま直線に滑れば行けそうだとか、ちょっとだけスピードを落とすために逆方向ボタンちょい押ししてみたり、カーブを曲がるために少し早めのタイミングで曲がる方向にスティック倒したり。
そんな操作しませんでした?
それ、そのままFallGuysでもやるんですよ。
ジャンプしたけど着地先が危険だったから咄嗟の判断で元の崖に戻ったり、空中で進行方向変えるために進行方向と90度角度変えて空中ダイブしたり、高い場所からの落下の衝撃をなくすために着地前ダイブしてみたり。
そんな操作しませんでした?
それも、そのままFallGuysでやるんですよね。
この辺の操作感って見てるだけじゃイマイチ伝わらない気がしてて、FallGuysってゲームはモタモタ感と「なんとなく行けそう」の操作感覚が上手く合わさったゲームだと思ってます。
「なんとなく行けなさそう」を乗り越えろ
FallGuysの『パーティーゲーム感』の最たるところである「転んだり吹っ飛んだりする」部分ですけど、これもただ単純に意味もなく転んだり吹っ飛んだりするわけじゃなくて、高いところから降りて着地した時だったり、他プレイヤーと勢いよくぶつかった時だったり、動く床に無理な角度で進入したときなんかに転んじゃうんですよね。
障害物にも吹き飛びやすさの違いがあって、ぶつかる速度がゆっくりなら吹き飛ばされなかったり、でも物によってはゆっくりぶつかっても吹き飛ばされたり。
その辺の微妙な違いを感覚的に捉えながら「この高さならいける!」とか「ちょっと無理してでも通っちゃお」とか「みんなが通るまで待つか」みたいな判断をしてて、そこに『なんとなく行けそう』な操作感が加わることで「このスピードならもう行っちゃうか!飛び込め!!」みたいな、その瞬間瞬間の操作の楽しさがあるような気がしています。
例えば、複数ある扉から本物の扉を見極めて進む『○×クイズ』みたいなコースがあるんですけど、コースの構造上狭い通路にキャラが集中して大混雑するんですよ。そこへ向かって普通に走っていくと揉みくちゃになってシンプルに転んじゃうんですけど、ジャンプで頭上を飛び越えて集団の前方へダイブすると、揉みくちゃにはなるけどなんとなく前の方に弾き出されてなんとなくいい感じに進めるんですよね。
そういう雑で感覚的な操作を受け入れてくれる幅というか器の大きさのようなものが、何度もプレイしたくなる理由なのかもなって。
しっかりしてない足腰 × しっかりした物理演算 =
今回は障害物競争の話をメインに書きましたけど、2チームに分かれてデカいボールでサッカーするやつも楽しくて、「この勢いのボールならこの辺にこの角度で体当たりすればなんとなく前に転がせそう!」みたいな、直感に対して違和感のない物理演算で、何回も遊びたくなっちゃうんですよね。
転がってくる障害物の玉とかも、ギャグみたいなとんでもない挙動をするわけじゃなくて、ちゃんと見ればちゃんと予測できる跳ね方してて「前を走ってる人にぶつかりそうだから、なんとなくこっちに転がってきそう」みたいな直感でなんとなく避けてみるとちゃんと避けれたり。
キャラの見た目と動作のモタモタ感とすぐに転んで吹っ飛ぶパーティー感、それらがしっかりした物理演算の土台の上にあるからこそ、見た目以上の操作の楽しさが生まれているような。
そういうゲームですね。FallGuysは。